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関ジャムの Kroi [音楽]

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関ジャムの Kroi (Kroiサイトより)

日曜日の夜は憂鬱な月曜日が間近なとき。
Rainy days and Mondays always get me down
と歌うよりも、いつものように《関ジャム》を観て明日のことを考えないようにしている。つまり《関ジャム》とは現実逃避のツールなのだ。
でも関ジャニはSUPER EIGHTになったのに、番組タイトルは 「関ジャム」 のまま。ジャニじゃなくてジャムだからOKなのか……う〜ん。

それはさておき、2024年03月10日の放送の特集はimase、原口沙輔、そしてKroi [クロイ] というゲストで、それぞれの音楽を語るという内容。いつもながら面白い。で、この番組に限らずこうしたバラエティでよく見かけるのがサッカーオタクな影山優佳。もはや元アイドルということらしいのだが、私はFMで聴いて声を知っていたのが先なので、声と顔のイメージが違うなぁと思ってしまう。

Kroiが自分たちの音楽についてこのように話すのを聴いたのは初めてなので、いろいろ発見があったり納得できたりという感じだったのだが、特に内田怜央の、歌詞ははっきりと聴き取れなくても良いという意味の発言が心に残る。つまり彼にとっての歌は一種のエフェクトであり、インストゥルメンタルであって、言葉本来の意味はその存在意義が弱い。もちろん歌詞こそが音楽の要である人もいるだろうし、それはそれで重要なことだが、内田にはラップの根源的意味とは何かという意識が常にあるのだと思う。そして彼の基本は韻を踏むことよりもリズムとしての言語であり、エフェクトとしての言葉なのだ。

現在のドメスティックなバンドの中で圧倒的にすぐれているのは King Gnu だと私は思うが、Kroi はもっとアナーキーで、といっても甲本ヒロトとは違っていて、全然見当違いなのだが髪型とサングラスから私が連想したのは早川義夫で、とりあえずアナーキーさということでは合っているのかもしれない。
そして私がいつもシンパシィを感じるロックは、ととのった美しさよりもソヴァージュでいびつな音なのだ。


Kroi/Hyper
Live from “Dig the Deep” at Zepp Haneda, 2023
https://www.youtube.com/watch?v=WyH7cexPQ98

Kroi/Fire Brain
Live from "Magnetic” at NHK HALL, 2023
https://www.youtube.com/watch?v=_ugCkii8QrY

Kroi/Balmy Life
Live from "Magnetic” at NHK HALL, 2023
https://www.youtube.com/watch?v=nKLL6mCjwtA

参考
King Gnu/硝子窓
https://www.youtube.com/watch?v=DAzN019hKhc
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末尾ルコ(アルベール)

ブログへも書きましたが、安田章大の30代前半からの凄まじい闘病を知って以来、SUPER EIGHTの動向には特別な関心を持っています。あれだけの困難を乗り越えてステージに立つ安田章大の存在は多くの人々に勇気を与える素晴らしいものだと思います。
Kroiはあまり聴いてませんが、歌詞に対する考え方おもしろいですね。積極的に聴いてみます。
これまたブログにも書いてますが、「南波志帆のミュージックライン」をよく聴いてまして、これベテランから若手までいろんなミュージシャンがゲストでたのしいです。甲本ヒロトの回、めちゃめちゃおもしろかった。
KingGnuは別格ですね。去年のスタジアムライブの映像観たのですが、音楽性の深さ、高さ、加えてロックスピリットも存分で、いやいや感服を超えてます。RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2024-03-13 10:55) 

ゆきち

関ジャムは毎週楽しみにしております。
Kroiのセッション、かっこ良かったですね。
私も青春時代は洋楽三昧、適当に聴こえたままで歌ったりしていたので、リズムとしての言語というのに違和感ありません。
これまで日本語のラップは単調で音に乗りきれてない感じが好きではなかったのですが、内田怜央のグルーブ感はすごいです。
ライブに行きたくなりました。
KingGnuはおっしゃる通り、大衆受けするものからプロが唸るものまで、ちょっと別格ですね。
by ゆきち (2024-03-14 10:37) 

lequiche

>> 末尾ルコ(アルベール)様

関ジャムは、渋谷すばる君がいた頃から視聴していますが……
いろいろありましたよね。
昔はゲストとのジョイント演奏があったのですが、
最近はそれが無くなってしまったのが残念です。
音楽に関するトークも良いけれど、
自分たちの演奏もやって欲しいと思うのですが。

Kroiは音楽的に色々な要素が入っていて、
いわゆるミクスチャーというジャンルですが、
内田怜央のラップに特徴があるといえます。
ただ、バンド全体のサウンドは、パンクだったりジャズだったり
ソウルだったりといった要素がくるくると移り変わって、
そういうとき、オルタナという便利な言葉があるんですが
オルタナというジャンルでは括れないような気がします。
ですからミクスチャーなのです。
リンクしたYouTubeのなかでは〈Fire Brain〉を
お聴きになってみてください。

南波志帆の番組は知りませんでした。
今度聴いてみます。

King Gnuについては簡単に書けませんので、
もう少し想を練ってから、と思っております。
by lequiche (2024-03-15 01:07) 

lequiche

>> ゆきち様

関ジャム、ご覧になりましたか!
私は毎週リアルタイムで観ているだけでなく
録画もしております。(^^)
この前のTOMOOの回の後では、
Billboard JAPANのアルバムダウンロードが
1位になったとのことですし、CDも売れているようです。
音楽情報番組としてかなりの影響力がありますね。

曲先のデモテープを作る場合 (最近はテープじゃないですけど)、
適当なデタラメ歌詞で歌うこともあるようですので
内容の無い歌詞も、その延長線上と考えることができます。
日本語のラップは単調という意味、よくわかります。
音韻構造上、仕方がない特性だとも言えるのですが、
それを乗り越える手段のひとつとして
内田怜央の方法論はありだと思います。
ただ、歌詞を一応読んでみたんですが、
実際にこのようにラップしているのかどうか確認できません。(笑)

King Gnuはすごいんですけど、
まだリスナーはよくわかっていないんじゃないか、
という危惧があります。
宇多田ヒカルだって、最初は 「震える声が嫌だ」 とか
言われたりしましたし、
椎名林檎は業界人からも 「誰がゴーストで曲を書いてるの?」 とか
言われたらしいですが、感覚のニブい人なんてそんなもんです。
by lequiche (2024-03-15 01:08)