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昨年買った本など [本]

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最近買った本などという記事を書こうと思っていたのですが、紅白など観ているうちに年が変わってしまったので昨年買った本などというユルいタイトルに変えることにしました。
買った本とはいえ、ここ数ヶ月のものがほとんどなので、まだ読んでいなかったり読みかけだったり、さらには資料的に買っておくので読むはずもない本も含まれています。
私の偏って貧弱な選択に過ぎませんが、自身への覚え書きという意味もあります。

ごく最近買った本から以前へとなるべく遡っているとはいえ基本的にはランダムで。雑誌もちょっとあり。文庫、コミックスは除外です。

『定本夢野久作全集第8巻』
ユリイカ2023年1月臨時増刊号 ジャン=リュック・ゴダール
トマス・M・ディッシュ『On SF SFの気恥ずかしさ』
アーシュラ・K・ル=グウィン『私と言葉たち』
村上春樹『更に、古くて素敵なクラシック・レコードたち』
窪美澄『タイム・オブ・デス、デート・オブ・バース』
川野芽生『無垢なる花たちのためのユートピア』
川野芽生『月面文字翻刻一例』
リチャード・パワーズ『惑う星』
牧野直也『チャーリー・パーカー伝』
マリオ・バルガス・ジョサ『ガルシア・マルケス論』
美術手帖2022年10月号 五木田智英
大谷弘『入門講義 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』』
野村喜和夫『シュルレアリスムへの旅』
野村喜和夫『妖精DIZZY』
ジュリアン・グラック『異国の女に捧ぐ散文』
郝景芳『流浪蒼穹』


夢野久作全集は2年数ヶ月ぶりにやっと最終刊が出て完結。三一書房版も持っていますが、今回の定本は圧倒的に優れた全集。国書刊行会は久生十蘭と夢野久作の両方を完結させました。次は長谷川海太郎でしょうか (さすがにそれは無い、か)。ユリイカのゴダールは予価1,650円と告知されていましたが、出てみたら3,080円。まぁ買いましたけど。ディッシュは評論などを集めた内容。ル=グィンも同様に最近のエッセイを集めたもの。先に『文体の舵をとれ』という著書もあります。まだ読みかけですが。村上春樹は先に出されたレコード案内書の続編。直木賞作家・窪美澄の新刊は宣伝誌に連載していたもの。wikiのリストにはまだ追加されていません。七海ちゃんが良いです。川野芽生は歌集『Lilith』の歌人ですが、その小説集。帯の推薦文は皆川博子、円城塔です。パワーズは先に出た『黄金虫変奏曲』がまだ手つかずなのに昨年2冊目。黄金虫は1991年作ですが、こちらは2021年の近作です。パーカー伝はなんとなく詳しく書いてありそうなので。もっとも寝っ転がって読むのには不適な分厚さ。ジョサのマルケス論、これはすごい。ついでに昔の装幀の復刊、プイグの『リタ・ヘイワースの背信』が売れ残っていたので買っておきました。五木田智英はヘタウマとか書かれていますが、全然ヘタではありません。『論理哲学論考』は全集で読んだけどわかっていない。でもこれを読んだところで、あいかわらずわからないでしょう。野村喜和夫はなぜか懐かしさを覚える内容。『妖精DIZZY』は凝った装幀の詩集 (なのか?)。グラックは知らない内容ですけど、たまたま見つけたので買っておくことに。ともかくグラックはマイ・フェイヴァリットですから。郝景芳はハヤカワの銀背。最近、中国とか韓国とかの作家が多出してますが、どうなのかなぁ。

買ってないけど河出文庫で塚本邦雄の『十二神将変』『紺青のわかれ』に続いて『菊帝悲歌』が発売されていました。後鳥羽院の生涯を描いた長編です。鎌倉殿の終わった今、まだシュン? 但し、当然ですけど旧仮名遣いですので。

井戸は車にて綱の長さ十二尋の大晦日に、やっとのことで年賀状を書いて投函。紅白歌合戦をぼんやり観ていましたが、私のベストトラックはKing GnuとSuperflyでしょうか。あくまで私個人の好みですので。
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英ちゃん

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
by 英ちゃん (2023-01-01 13:29) 

kick_drive

明けましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。
今年もよろしくお願いします。

by kick_drive (2023-01-01 13:29) 

Rchoose19

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
夢野久作と久生十蘭を読むお正月休み・・・
深いですねぇ~~~♪

by Rchoose19 (2023-01-01 15:28) 

ゆうのすけ

lequicheさ~ん あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申しあげます!
私も後半から紅白を見ていましたが やはり藤井風さんには
ぞっとさせられながら 見入っちゃいました。
配信だけの音楽リリース勿体ない!彼くらいのクラスなら
パッケージでもシングルリリースしてくれればいいのに!
と思っちゃいました。桑田さん、五郎さん、charさん、世良さん&元春さん!も良かったですね。ユーミンは後でビデオを見返さないと!料理中だったので 飛び飛びになっちゃいました。
去年は私も書籍とか何冊か買ったんですが じっくり読めてないんですよね。CDもじっくり聴くことの出来る年始めになればいいな~と思っています。あ~雑煮の準備しなくちゃ・・・。^^;
by ゆうのすけ (2023-01-01 18:25) 

末尾ルコ(アルベール)

明けましておめでとうございます。
わたし12月はけっこう体調悪かったのですが、30日くらいからどうにか復調してきました。
22年も本当に多くの学びや刺激を与えてくださり、例年感謝にたえません。
もちろん著名な作家や批評家、芸術家らからも刺激は受けますが、いつもコメントのやり取りをさせていただいているlequiche様のお言葉はそうした人たちとはまったく異なる響きをいただけます。
そしてもちろん「著名=本当に優れている」とは限りませんし。

夢野久作は何とはなしに新年に相応しい雰囲気を持ってますよね。ダークだけれどポップ。陰湿だけど(笑)明快な明るさを感じる。わたしもまた引っ張り出します。
でもほとんど文庫本なんです、夢野久作。わたしもこのような美しい装丁の書籍で読んでみたいものです。
『ユリイカ』のゴダールは高価だけど買わなきゃですね。

大晦日は『ももいろ歌合戦』をABEMAで観まして、今回もおもしろかったです。『紅白』は録画しておりまして。これから観る予定。

・・・

>卒業後の交際がないほうが良いのかもしれません

わたしが卒業後すぐに没交渉になったのは、わたし自身の精神的未熟さもありましたが、正直なところ当時周囲にはロクなのがいなかった(笑)というのもあります。
ただわたし大人になってからは、深い付き合いはそうそうないですが、どんな場所でも誰とでも話ができる人間になりましたので(10代はそうではなかった)、10代の知人はまったく必要ないんです。

>「私のバッハ」 に立ち入らせないため

これ、すごく分かります。わたしは10代の頃、そうした発想はできませんでしたが(ついつい自分の好きな対象をアピールしてしまう素朴な田舎者でした 笑)、実際人が大切にしている対象を敢えて(知りもしないのに)貶めようとするような連中多いですから。

>そうした傾向を少しでも食い止めたい

素晴らしいですね。わたしも同様な考えはありますが、lequiche様のように細かなところに目が行き届いてはおらず(音楽はもちろん、映画、文学なども、比較的ビッグネーム中心に見てしまいます)、今後の課題として精進したいです。
いまだ日本はあらゆる分野で、「テレビにしょっちゅう出ている人以外はまるで見えてない」人たちが多く、少しずつでも意識転換させていくべく日々の言動をしていきたいです。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2023-01-01 20:46) 

NO14Ruggerman

新年おめでとうございます。
紅白歌合戦はラスト1時間だけ観ました。
白組勝利は氷川きよしさんに対する同情票だったかと
自分の中では解釈しました。
ナマで聴いていた審査員票は紅組が圧倒、
観客票とテレビ視聴者票は白が圧倒していましたね。
紅白よりもテレ東の「年忘れにっぽんの歌」の方が私ら世代
にはしっくりきます。
コレ地味にスゴいと感じたのは今回で55回めなのですよね。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
by NO14Ruggerman (2023-01-02 01:56) 

kiyokiyo

あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします^^
by kiyokiyo (2023-01-02 09:59) 

lequiche

>> 英ちゃん様
>> kick_drive 様
>> kiyokiyo 様

新年のご挨拶をいただきありがとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願い申し上げます。
by lequiche (2023-01-02 18:56) 

lequiche

>> Rchoose19 様

新年のご挨拶をいただきありがとうございます。
本が読めるほど時間に余裕があれば良いんですが、
年末年始は意外に忙しいです。
by lequiche (2023-01-02 18:59) 

lequiche

>> ゆうのすけ様

新年のご挨拶をいただきありがとうございます。
藤井風は……う〜ん、どうなんでしょうね。
歌もピアノも上手いし素晴らしいんですが
そのコンセプトが太宰治とか心中天網島とか
そういうのをイメージしてしまって。(^^;)
桑田バンドには佐野元春がいたので
ちょっとびっくりでした。
それとハマ・オカモトの信頼度は高いんでしょうね
おぉ、こんなところに! と思っていまいました。
by lequiche (2023-01-02 19:18) 

lequiche

>> 末尾ルコ(アルベール)様

そうでしたか。
いろいろとお疲れも溜まっているのではないかと思います。
少し息抜きも必要ですね。
今年もよろしくお願い申し上げます。

夢野久作へのダーク/ポップ、陰湿/明快という評価、
まさにその通りです。素晴らしい比喩ですね。
乱歩などとは全く異なるポップさを持っているのは
もともとそうした気質だったのでしょうか。
全集は資料的に必要かもしれないと思っているので、
夢野久作も久生十蘭も主な作品は文庫化されていますし
文庫で読むほうが正解だと思います。

ユリイカのゴダール特集ですが、
書店ではゴダールの類書が周囲に展示されていて
こんなにゴダールについての本があるのか、と
驚いてしまいました。とても全部は読めません。
カリスマの死は種々の影響を及ぼすものだと思います。

そのときの環境によって友人関係は変化します。
ですからダメだったらそれは仕方がないのだと思います。
極端にいえば書物の中に全ての知識はありますので
書物を友とすれば良いだけです。

一番大切なものを知らせないというのは
実は今もありまして、このブログにも書いていないけれど
大切なことは幾つもあります。
全部をさらけ出してしまったら後がないですから
ある程度の隠匿は必要です、

ビッグネームに行かない、というのは
判官贔屓な面もありますしマニアックな傾向でもあります。
たとえばビートルズなんて非常に詳しいマニアが
多数いらっしゃいますから、そこに参入しようとしても
あまり意味がないと思うのです。
そしてあまり些末なことにこだわるのも
何かつまらないと思います。
ですからビッグネームのことはなるべく詳しい人に任せて
その結果を享受していればよいと思うのです。
by lequiche (2023-01-02 21:26) 

lequiche

>> NO14Ruggerman 様

新年のご挨拶をいただきありがとうございます。
紅白より 「年忘れにっぽんの歌」 という選択、
そうなのかもしれません。
昔ながらの演歌中心の紅白は無くなってしまいましたから。
K-pop系の音楽は私もよくわかりませんし
皆同じように聞こえます。
世界的に売れているということと、
その音楽が本質的に優れているかどうかということは
別だと思います。

紅白最後のどちらが勝ったかというのは
一種のお遊びですから、あまり気にしないほうがよいです。
氷川きよしは特別ワクで歌ったことからも解るように
もう白組では出たくなかった、ということだと感じました。
by lequiche (2023-01-02 22:05) 

tomi_tomi

あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします
by tomi_tomi (2023-01-03 10:27) 

coco030705

あけましておめでとうございます。
昨年は、lequiche さんの記事で色々な音楽が楽しめました。
知らないミュージシャンが多かったので、教えていただきありがとうございました。
今年も佳いお年となりますよう、お祈りいたします。
本年もよろしくお願い申し上げます。
by coco030705 (2023-01-03 18:23) 

lequiche

>> tomi_tomi 様

新年のご挨拶をいただきありがとうございます。
こちらこそ今年もよろしくお願い申し上げます。
by lequiche (2023-01-04 00:00) 

lequiche

>> coco030705 様

新年のご挨拶をいただきありがとうございます。
音楽は私が好きなミュージシャンのことを書いているだけで、
それがたまたまあまり有名でない人が多い
ということだと思います。(^^)
そのような新しい刺激があるのも時にはよいのでは?
と思っている次第です。
昨年という年は、こういってはなんですが
ほとんど地獄のような一年でした。
今年は少しでも平穏な時が訪れてくれることを
期待するばかりです。
by lequiche (2023-01-04 00:01)