SSブログ

ハマスカ放送部でスティック [音楽]

hamasuka230508_230514.jpg
ハマスカ放送部 2023年05月08日

テレビ朝日の月曜日の夜は 「激レアさん」 「キョコロヒー」 「ハマスカ放送部」 の3本立てなんですが、これ全部観ると疲れてしまうので、前みたいにバラバラの曜日に戻してくれたらなぁと思います。でも、まぁ仕方がないのかな。

で、5月8日のハマスカ放送部は 「レア楽器の集い」 というタイトルで、スティックとテルミン。テルミンはもうかなり有名だからよいとして、スティックをBase Ball Bearの関根史織が紹介したのが面白かった。ハマ・オカモトがスティックに興味を持ちそうなので、それに先んじて挑戦してみましたみたいな不純な動機に笑う。

スティックとは正確にいえばチャップマン・スティックという名称で弦楽器の一種。キング・クリムゾンのトニー・レヴィンが使っていたことで知られています。私が初めてスティックを見たのは、何の予備知識もなく出かけた武道館でのピーター・ゲイブリエルのライヴで弾いていたトニー・レヴィンで 「何なんだあの楽器は?」 と驚いたものです。

基本的には両手のタッピングにより音を出す楽器で、右手が高音部、左手が低音部を担当していて、10弦または12弦ですが、ベース弦部分はリヴァースになっていてフレット内側のほうが低音弦です。トニー・レヴィンはそもそもはベーシストなのでその音の出し方はベースっぽい音が主体で、ベース・フレーズのヴァリエーションといってよいです。
でももっと左右均等に音を出してしまう使い方もあって、SHINOというスティック奏者の動画を観ると、ピアノ的な両手使いで、しかも曲構成がいかにも日本的で、こういうのもありなんだなと思わせます。

ハマスカ放送部はハマ・オカモトと齋藤飛鳥によるトーク番組ですが、なんとなく音楽系の話題の 「タモリ倶楽部」 という趣もあっていつも楽しく観ています。番組のオープニングでドラムを叩いている齋藤飛鳥のショットがちょっとカッコイイ。楽器の演奏って、やぱ、佇まいです。

     *

『POPEYE』の914号の特集 「レコードと時計。」 が面白い。レコードの特集は、今、レコードがブームみたいな世の中の情勢をさらにひねっていて、なんだかわからない内容のレコードの洪水。つまり、サブスクがどうした? っていうスタンスです。オーディオだってそんな高価なシステムで揃えなくても、ハードオフで昔のユーズド機で組むので十分という提案にも納得。
二番手のシングル盤発掘みたいな記事のなかにあった美空ひばりの〈笑ってよムーンライト〉(1983) は、来生えつこ・作詞、来生たかお・作曲、そして編曲が坂本龍一。これは知りませんでした。
時計の特集の中で、70年代の終わり頃、本当の腕時計とはこういうものだ、と勧められてロンドンで買った40年代製造のパテック・フィリップが20万円だったというデザイナー氏の話。実用品として気軽に使えなくなるほどの稀少性になってしまったような腕時計は間違っているという意味なのだろう。「パテック・フィリップもロレックスも本来は今のような価格ではなかった」 という言葉が、今のふしだらな時代への警鐘ともなっているように思える。

hamasuka230508_230514_2.jpg

ハマスカ放送部
https://tver.jp/series/srryfaoaht
16日(火)00:45までなら今回の放送が視聴できます

---------------------

POPEYE (ポパイ) 914号/2023年6月号
https://www.amazon.co.jp/POPEYE/dp/B0C2V62P1K/
amazonの書籍紹介リンクは電子書籍が優先されてしまうが
それを拒否することにした。
amazonへのリンクは辞める方向で努力したい。

SHINO/チャップマン・スティックによる 「魔女の宅急便」
https://www.youtube.com/watch?v=7khxZMQZtyo

氣志團と乃木坂46コラボの際のリハーサル
(齋藤飛鳥はこのとき、ドラムを始める)
https://www.youtube.com/watch?v=gXDv11ZMvRA

King Crimson/Elephant Talk
(‘Fridays,’ ABC TV, USA)
https://www.youtube.com/watch?v=SvJe25wA-e8

美空ひばり/笑ってよムーンライト
https://www.youtube.com/watch?v=aZEHvvGi-t8
nice!(82)  コメント(10) 
共通テーマ:音楽

nice! 82

コメント 10

ameneko

スティックを始めて聴いたのはアルフォンソ・ジョンソンのアルバム「スペルバウンド」で、弾き方を見たのはArista All StarsのBlue Montreuxという78年の Montreux Jazz Festivalでのトニー・レビンの映像でした。81年だったかな、凄い金持ちのベーシストと知り合いになって(クルーザーも所有していました)トニー・レビンと同じスティックやスタンリー・クラークと同じアレンビックのベースなど凄いベースを何本も持っていて、その時スティックも弾かせてもらったののですが、タッピングが難しくていい音もだせませんでした。確か、楽器職人ではなくて、家具職人が作った楽器なので発想が全然違っていて、指板も平で普通のベースとは全然別物でした。値段も高ったし弾き方も全然違うし、その辺が普及しなかったのでしょうね。「ハマスカ放送部」知りませんでした、来週から見ようかな「レア楽器の集い」見たかった。ハマ・オカモトさん良いベーシストですよね、古い良い音楽にも精通しているし。

by ameneko (2023-05-14 11:08) 

末尾ルコ(アルベール)

高知はテレビ朝日とテレビ東京のネットがありませんので、「激レアさん」はかろうじて放送しているようですが、 「キョコロヒー」 「ハマスカ放送部」は放送してなくて、そのタイトルさえ初耳です。
チャップマン・スティックという名称は知りませんでしたが、トニー・レヴィン在籍中のキング・クリムゾン、好きなのでその音は知っておりました。ピーター・ゲイブリアルもよく聴いておりましたあ。ケイト・ブッシュが参加したアルバムとか、大好きです。ゲイブリアルのライブをご覧になったとは羨ましいです。
チャップマン・スティックの見た目はシタールなどにも似てますね。楽器というもの、どうしても決まった奏法を念頭に浮かべてしまいますが、さほど人口に膾炙してない楽器であればあるほど、(どのように音を出すのだろう)という根源を想像できて愉しいですね。ちなみにわたし、「Elephant Talk」も大好きですが、アルバムの曲順でその次の「FrameByFrame」がやたら好きで、今でもしょっちゅう口ずさんでしまいます。

>ふしだらな時代

いいご表現ですね。あるいは「みっともない時代」とでも言いましょうか。ふしだらな人間やみっともない人間が自らをそうだと気づいてない無残さも浮き彫りになります。     RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2023-05-14 21:48) 

うりくま

「ハマスカ放送部」、何だかlequiche 様のお好きそうな番組
だなあと思いながら途中から見ていましたが、やはりご覧に
なっていたのですね(^^)。チャップマンスティックという
楽器も、キングクリムゾンで使われていたことも知りませんで
した。リンクを貼って頂いた魔女の宅急便もとても良い音色!
この楽器だけのCDがあったら欲しいと思ってしまいました。
by うりくま (2023-05-14 22:14) 

lequiche

>> ameneko 様

Spellboundは1977年、そしてモントリューが78年ですか。
それは早いですね〜。
そのベーシストさんというのも気になります。
そういうお金持ちの人っているんですね。
残念ながら私にはご縁がないですけど。(^^)

ハマスカ放送部は1週間以内ならTverで観ることが可能です。
https://tver.jp/series/srryfaoaht

16日(火)00:45までなら今回の放送が視聴できます。
料金はかかりません。
YouTubeか何かで知ったと思うのですが
渡辺香津美は簡単に弾いたとのことです。
たぶんエディ・ヴァン・ヘイレンも簡単に弾けたでしょうね。

ハマ・オカモトのFM番組は毎週聴いていますが、
音楽に対する興味の範囲が広いですね。
ベーシストとしてはもちろん超一流だと思います。
by lequiche (2023-05-14 22:48) 

lequiche

>> 末尾ルコ(アルベール)様

ameneko さんにも書きましたが
ハマスカ放送部は1週間以内ならTverで観ることが可能です。
https://tver.jp/series/srryfaoaht

16日(火)00:45までなら今回の放送が視聴できます。
料金はかかりません。よろしければご覧下さい。
最初に簡単なアンケートがありますが、最初だけです。

ピーター・ゲイブリエルの武道館ライヴは
確か1994年です。
ギターがエイドリアン・ブリューだったと思いますが
違っているかもしれません。
音楽評論家の先生がたが多数いらっしゃっていました。
もう、笑っちゃうくらい。(笑)

Frame by FrameもElephant Talkと傾向が似ていますね。
Elephant Talkは渋谷公会堂のクリムゾンに行ったときですが、
エイドリアン・ブリューのヴォーカルとギターが
それぞれ全く別個に独立していて驚嘆しました。
どうやったらああいうふうに弾けるんでしょうか。
by lequiche (2023-05-14 23:10) 

lequiche

>> うりくま様

ハマスカ放送部、ご覧になりましたか。
深夜なのでユルい番組ですが、
テレビなんてユルいのに限ると思うのです。

SHINOさんという演奏者は
チャップマン・スティックのエヴァンジェリストですね。
日本では演奏できる人がごく少数なようです。
YouTubeチャンネルには幾つかの演奏が上がっていますが
〈春よ、来い〉なども郷愁があってよいです。

SHINO/春よ、来い
https://www.youtube.com/watch?v=5DVWd6lrGA4
by lequiche (2023-05-14 23:20) 

バク・ハリー

チャップマンスティック、ネックを左右から抑える構え方・弾き方が面白いですね。音色はまさにプログレそのもの。
SHINOさんの演奏も聴きました。とっても良かったです。
齋藤飛鳥さんも興味深いので「ハマスカ放送部」録画予約しました。
by バク・ハリー (2023-05-15 14:01) 

lequiche

>> バク・ハリー様

この記事へのリンク、ありがとうございます。
同じスティックでありながらトニー・レヴィンの弾き方と
関根史織さんやSHINOさんの弾き方とでは
随分違うように思います。
楽器をどのように弾いてもよいわけですが、
日本人2名の音に私は 「和」 テイストを感じてしまって
そのへんがとても面白いです。

今晩のハマスカ放送部は飛鳥さん卒コン特集なので
先週とは随分落差があったかもしれませんが、
こういうユルい番組なのでご容赦ください。
むしろひとりになってからの齋藤飛鳥さんに期待したいです。
by lequiche (2023-05-16 02:37) 

Labyrinth

またしゃしゃり出るのもなんだな~と思いながら、出て来てしまいました。
美空ひばりさんの「笑ってよムーンライト」リンクをありがとうございます。
久々に聴いて良い曲だな♪ なんて… ウチに有るのに…!w
坂本龍一さんの編曲は “ゴージャス” と、あの人が…!( ´艸`)
by Labyrinth (2023-05-19 01:11) 

lequiche

>> Labyrinth 様

〈笑ってよムーンライト〉をお持ちなんですか!
それはすごい!
坂本龍一の編曲は確かにゴージャスですが、
もっと流れるようなオーケストレーションにしてもいいのに
根底にジャンカジャンカジャンカジャンカみたいな
〈リンゴ追分〉的リズムがちゃんと付けてあって
笑います。
さすが、坂本教授! って思います。(^^)
by lequiche (2023-05-21 03:03)