ディオール・オムのサラ・ムーン [ファッション]
ネットをぼんやりと周遊していたらディオール・オムの動画というのを見つけた。そのことについて書いてあったブログからのリンクである。すでに去年のことで今更な話題なのだが、サラ・ムーンの撮った動画ということである。
サラ・ムーンというのは一時期のcacharelの写真を撮っていたことで有名なファッション・カメラマンである。極端に増感したざらざらのエクタクロームで、まるで絵画のような撮り方をした画像だった。その後もその作風は基本的には同じように思える。
被写体としてほとんど女性を撮るばかりだった彼女の作風からするとディオール・オムというのはちょっと変わっていて新鮮である。しかも、これを言ったら失礼だが、全然今も現役であってますます健在といったふうである。スチルであってもムービーであっても彼女自身の持っているコンセプトは変わらないなぁ、と改めて感じる。music by MODE-Fとクレジットされている音楽もなかなかキマッているし、作品名がWork in Progressとなっているのも、まるでジェイムズ・ジョイスみたいだ (ジョイスのFinnegans Wakeは、作品発表時にはWork in Progressという仮タイトルになっていた)。
ディオールはジョン・ガリアーノの解任事件以来、その後が混沌としているような気もするが、そして個人的にはガリアーノには何とか復活して欲しいとも思うけれど、そんな中でのサラ・ムーンいいんじゃない、と少しほっとした気持ちになる。
Dior homme/A Film by Sarah Moon
https://www.youtube.com/watch?v=m2yoTSplkxA
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