魔法をおしえて — 山下達郎POPS講座：雨降りとラジオの日々：SSブログ

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魔法をおしえて — 山下達郎POPS講座　[音楽] [編集]

大瀧詠一のベスト盤が発売された。これが初めてのベスト盤なのだそうで、つまりご本人は生前、ベスト盤というのは出したくなかったのかもしれない。
タワーレコードから細長いダンボールが届いたので、私は蛍光灯なんか頼んでいないぞ！と思ってしまったのだが、中にはCDと一緒に筒状に丸めたポスターが入っていた (つまりわざわざ折りたたまないで送ってきたということです)。タワレコ、やるじゃん！　ま、でもポスターって貼らないんだけどさ。

それで思いついたのだが、大瀧詠一には失礼なんだけど、今まで出なかったものがこのほかにも今後出るんじゃないかという淡い期待です。たとえばヘッドフォン・コンサートというのがあって、普通の会場でのライヴなのにそこでは大きな音を出さないで、直接ラインで録った音をミックスしてウォークマンに飛ばし、会場の観客はそれをヘッドフォンで聴くというコンサートがあったのだそうで、これは実際に大瀧詠一と太田裕美が一緒に歌っているビデオを観たことがあります。つまりそのコンサートは録画されているはずなので、こういう映像は是非発売して欲しいと思うのです。

それで、もしかしてそういう動画がYouTubeにあるんじゃないかと思って探してみたけれど案の定そんなものは無くて、でも探しているうちにどんどんターゲットがずれていって、山下達郎の｢曲を作るまでの過程｣の実際を構成したFM番組を見つけた。
ちゃんとした曲というほどではないのだが、山下達郎が作曲をし、それに大貫妙子が作詞して、カラオケを作って歌うまでの工程が説明されている。山下達郎POPS講座という番組でNHK-FMで1983年にオンエアされたと説明が付けられている。山下達郎の声が若い。それにバブル前の時代の高揚感みたいなのも感じられる。

大瀧詠一と山下達郎はシュガー・ベイブの《SONGS》というアルバム製作の頃からの長い歴史があって、それがFM番組にも反映されていたが、山下達郎と大貫妙子はシュガー・ベイブのときのメンバーである。
その後、それぞれソロで活動していた2人が、この番組でちょっとお遊びで曲を作ってみたというのがそのコンセプトである。いい時代だったんだなぁ、と皮肉でなく思ってみたりする。

シュガー・ベイブが現役だった頃のことは残念ながら知らないが、《SONGS》のオリジナル・マスターによるCDが出たときに、シュガー・ベイブ時代のレパートリーのみを演奏する山下達郎のコンサートというのに行った記憶がある。ゲストヴォーカルとして大貫妙子が招かれ何曲か歌った。山下達郎と大貫妙子の音楽の方向性は随分違うが、不思議にフィット感のあるコンサートだったことを覚えている。

山下達郎には《Add Some Music to Your Day》という自主制作盤があって、これも後年CDで出ていて一度聴いたけれど、かなりハイレヴェルな歌ではあるのだが、まだ自主制作の域を出ていなくて、確認しようと思って今探してみたけど出てこない。でもそんなに間違った印象ではなくて、やはりシュガー・ベイブとしての山下達郎からが、あの山下達郎であるのだと思う。

大瀧詠一/Best Always (SMR)